SALA PlLANNING
Travel Note

英国個人旅行のドライブ事情と情報
--- SALAの英国ガーデン旅行記---

 

英国の魅力はなんといってもカントリーサイドですよね
もちろん鉄道発祥の地であるイギリスではブリットレイル(Brit Rail international)がイングランドからスコットランドまで全土にわたって路線が網羅しているので、大都市間の移動にはとても便利です。 が・・・カントリーサイドを周遊したい場合、特に田舎に点在していることの多いお庭めぐりなどの移動にはクルマに軍配があがります。
夏場のイギリスは黄昏が長く、夜10時近くまで明るいこともあり、美しい村々へのドライブに使わない手はありません。パブ以外のお店などは見事に閉まっていますが美しい風景には変わりありません。カントリー・サイドの名もない道路などでは、羊はもちろんのこと、おびただしいウサギ穴に遭遇するというオマケもついてきます。

というわけで今回は英国カントリーサイドをレンタカーで巡る旅のノウハウを失敗談を交えてお話ししたいと思います。\(^o^)/
英国は他のヨーロッパ諸国や、アメリカと違って左側通行で日本と類似点が多く(日本の交通ルールはイギリスを手本につくられている)。またライト・スイッチ・レバーとワイパー・スイッチ・レバーの位置が日本と逆になってるので慣れるまではちょっとあせりますが、英国人トライバーはスピード狂であることをのぞけば大変マナーが良いので、ラウンドアバウトという交差点に慣れれば大変運転しやすい国といえます。

 

〜まず基本的な情報から〜

国際運転免許証
イギリスでクルマを借りるためには、国際運転免許証が必要です。
運転免許試験場に横4センチ縦5センチの顔写真、パスポート、日本の免許証を用意して¥2,650の手数料を払えば即日交付をしてくれます。日本の免許証も現地に持参する必要あり。
岡山県の場合はこちら↓
   http://www.pref.okayama.jp/kenkei/menkyo/menkyo3.htm

 年齢制限
レンタカーを借りることの出来る年齢は会社によってまちまちだが、おおむね25歳〜70歳の範囲内であればOK。免許取得後12ヶ月以上経っていることも条件。

レンタカーの予約
日本で予約する方法と、現地で予約する方法がある、一般的に日本で予約しておいた方が安いようだ。レンタカー会社によって乗り捨てが出来るところと、出来ないところがあるので注意が必要です。クルマの種類は豊富だが、マニュアル車が主流なのでオートマティック車が希望の場合は予約時にしっかり確認しましょう。また、意外なことにカーナビはまったく普及していないので土地勘のない外国人は地図が頼りとなる。日本で予約可能なレンタカー会社はバジェット、ハーツ、エイビス、ニッポンレンタカーなどがあります。

 保険
保険の種類は多く、複雑だが、対人、対物、自損など内容を良く確認しよう。
契約時に運転手として登録をしていない人が運転していた場合、保険は適用されないので、交替で運転する可能性がある時などは登録して置きましょう。現地での追加となります(Additonal Driver)と呼ばれています。 1日あたり1人8ポンド前後の追加代金が必要です。

 渋滞税
2003年2月17日よりロンドン市内の一部の地域で、渋滞税(Congestion Charge)として1日5ポンドの徴収がされる事になりました。 これは渋滞に苦慮するロンドン市内の交通量を減らすために施行される措置で、手間をかける事により通行車を減らすことを目的として始まった制度。他の税金のようにレンタカー会社による代理徴収ができないのが特徴 。ロンドン中心部をレンタカーで走行予定がある場合は自分で手続きが必要です。支払方法:クレジットカード
PH:0845−900−1234(英語のみ)に電話をし、車のナンバーおよび走行する日にちを指定し、クレジットカード番号を支払うようになっている。罰金も高いので侮るなかれ!
エリアなど詳しい情報はこちら↓
http://www.hertz-car.co.jp/drive/london.html

  英国の道路は4種類
Mの表示がある高速道路、幹線のA級道路、主にカントリー・サイドを通るB級道路、それ以外の名もない道路などに別れている。
M(モーターウェイ)と呼ばれている高速道路は全線無料でしたがって料金所などのゲートがない。気が付いたら高速道路を走っていたなんてこともしばしば。制限速度は時速70マイル(約112キロ)だがほとんどの車が100マイル近くで飛ばしている。A級道路は50マイルくらいが普通だが、街や、村に入ると制限速度が低くなっている。
しかし、生垣だらけの九十九折の名もない道路をカーブの先も見えないのに平気でぶっ飛ばしている現地の人たちの運転は本当に恐ろしい。私たちも何度そんな道であおられたことか...。現地の人に聞いて見ると実際交通事故は多いとのこと。かと思えば道路の合流点などで無理な割り込みをされたことは一度もない。かなり遠くから私たちが通り過ぎるまでずっと待っていてくれる。

ドライブの途中に見かけた南イングランドの
Teffont Magnaという小さな村の民家。
茅葺の屋根、家の前を流れる小川、石の壁に絡まるピンクのバラ...
息をのむほどの美しさと、可愛らしさにクルマをとめて撮影。(27 Jun.2004)


 ラウンド・アバウト
慣れてしまえばとっても便利で信号機の要らない(つまり信号待ちナシ)の合理的なシステムで、何でこんなにすばらしいものが日本にはないのだろう?と思えて来たくらいです。^_^;でも日本人にはちょっと厄介なシロモノです。 
ラウンド・アバウトはロータリー形式の交差点で、イギリスの交差点のほとんどが採用している。都市部ではラウンド・アバウトに信号機が付いている所もある。
ラウンド・アバウトは常に時計回りの一方通行、交差点に近づいたら減速をして、右側から来る車に常に優先権があるので走行の邪魔をしないように速やかに進入する。
出口がわからないときはあわてて進路を替えないようにしましょう。何度廻っても大丈夫なので落ち着いて出口を確かめてシグナルを出し車線変更をしましょう。

 駐車場

公営の駐車場や路上のパーキング・エリアなど、かなりのスペースがあるが、基本的にはすべて有料。自分が駐車するであろうと思われる時間分のチケットを自動販売機で買い、フロントグラスの内側に貼り付ける。路上パーキングはメーターのあるところのみ駐車可。
駐車の際はどんなに短時間でもすべての窓を完全に閉めて、ハンドバックなど目に付くところには置かないこと。
また、駐車違反は地方自治体(council)が管理しており、ロンドン中心部は大変取り締まりが厳しいので注意が必要です。

 給油
ガソリンのことをPetrolと呼び、ガソリン・スタンドはPetrol Station という。
基本的にはセルフ・サービスでレンタカーの場合は通常Unleadedと表示されている無鉛ガソリンを給油する。支払いは給油したブースの番号をレジで告げて支払う。
1リッターあたり170円前後と日本人にとっては高めに感じるが、1ポンド100円感覚のイギリス人にとっては85円くらいとなる。

 携帯電話
これはやっぱりあった方が便利です。事故の時の緊急連絡や、宿泊施設への到着遅延の電話、レストランの予約など、個人旅行にあっては必須アイテムと言えそうです。
日本の空港や、現地の空港でレンタル出来ます。また某電話会社などでは日本のケータイ電話そのままで使えます。英国はエリア内でセーフ!

 地図とインターネットで下調べ
地図をしっかり見ることはもちろんですが、日本と同じように英国にも行き先を入力すると経路を検索できるサイトが多数あります。高速道路の出口や、目印などが詳細に記されています。予定の経路を印刷してもって行けば鬼に金棒です。 もちろんモバイル・パソコンを持ち込んでその場でチェックすることも可能ですが、短期の場合プロバイダーとの契約が少々面倒です。

500メートル単位のかなりの詳細地図が検索出来ます  
http://www.streetmap.co.uk/
所用時間、距離、経路などが瞬時に検索出来ます
http://www.theaa.com/travelwatch/planner_main.jsp

 

さて、いよいよドライブ開始!メンバー4人全員英国でのドライブは初体験!今回はマンチェスターで車を借りて、ロンドンで返車するという乗り捨てコースです。たくさんある失敗談を披露しましょう。

 トランクの開けかたがわからない!
エンジンはどうやってかけるの?


予約をしておいたマンチェスター空港内のハーツレンタカーのカウンターは朝だったこともあり長蛇の列、散々待たされた挙句、日本から予約しておいた車種と違うトランクルームがひとまわり狭いクルマを割り当てられてしまった。
レンタカー・ヤードで一通り説明を聞き、クルマの点検をするつもりが、1枚の大雑把な地図とカードキーを渡されてろくな説明もしてくれず、あまりの忙しさに係員はバス停の前にクルマを放置してすぐに立ち去ってしまった。さあ大変!早速混雑している空港のバス停前で立ち往生。あわててバス停で待っている英国人に助けを求めた。笑いをこらえながらすぐに教えてくれた。

←これがカードキーでボタンを2回押すとドアとトランクのロックが解除される。
一度押すとドアロックが出来る。車内のフロント中央部にカセットテープを押し込む要領でこのカードを差込み、プッシュボタンを押すとエンジンがかかる仕組みになっている。

 

ひえ〜何なのこれは?クルマはカギでドアを開けたり、エンジンをかけたりするモノと思っていた私たちは開いた口がふさがらない。親切な英国紳士に感謝!

クルマは5千マイルしか走っていない新車で走りも快調でトランクが狭いことをのぞけば文句なし!ちょっとアクセルを踏むとすぐに100マイル近く出てしまうので気が付いたらみんな暴走族になってしまう。

 どっちに行けば?

レンタカーの係員に空港を出てとりあえずどの方向に進めばいいのか確認したかったのに、それもかなわず。恐る恐るアクセルを踏む。日本から詳細地図を持参していたものの、大都市は複雑だ。もう勘を頼りに空港から出るしかない。。。マンチェスター市内をぐるぐる廻りながら、あちこちで道を聞き、トリプルのラウンドアバウトの洗礼を受け何とか大都市マンチェスターを抜け出すことが出来た。これで1時間はロスタイムが出来てしまった。^_^; しかしこの洗礼のおかげでラウンド・アバウトの手前の看板前で減速してラウンド・アバウトの出口をよ〜くチェックをするべしという教訓を得たのだった。

 人間ナビゲーションが成功のカギ

恐怖のラウンド・アバウトでは多くの洗礼を受けた。
一瞬の判断ミスで出口を間違えるととんでもない方向にイヤでも進むことになり、中央分離帯の多いイギリスの道路ではUターンする為に数マイルも進まざるをえないこともざらで、そのUターン先でもまたまたラウンド・アバウトが・・・一度間違えると軌道修正に30分も遠回りという羽目になるのです。
おまけに大きな交差点ともなると、ダブルどころか、トリプルの壮大なラウンドアバウトにもいくつも遭遇して行きは良い良い、帰りは迷い〜なんてこともしばしば。

カーナビのないドライブ旅行の成功のカギは何と言っても良いナビゲーターがいるかどうかに尽きると思います。幸い今回のメンバーの中に1人だけ地図を読むことにかけては天才的な人がいて旅の中盤からはスムーズに迷わず目的地に着けるようになりました。これは潜在的な才能で今回の旅行で初めて自分が気が付いたのだそうですが。本当に助かりました。おかげで予定よりもどんどん行程が進み、黄昏のドライブを楽しみ、正味レンタカーを借りていた7日間で1326マイル(約2100キロ)も走ったのでした。

 古典的だけどやっぱり磁石
標識のないとんでもない所に迷い込んだ場合にはやっぱり磁石。少なくとも方角がわかります。
私は磁石があっても湖水地方で逆走してみんなのヒンシュクを買った・・・これは救いようがない。

何処までも続くバイブリーのパブリック・フットパス
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