SALA PlLANNING
Travel Note

イギリス・ハドスペン村のオープンガーデン
--- SALAの英国ガーデン旅行記---

 

看板 受付

サマーセット州のハドスペン・ガーデン・アンド・ナーサリーからの帰り道、国道A371号線を南下しているとハドスペン村のオープンガーデンの看板が目に入った。
チャンスがあれば行きたいと思っていた個人のお庭のオープンガーデンだ!しかし時間を確認すると午後2時からとなっている。
オープンまでまだ2時間弱ある。素通りするにはあまりに忍びなくダメ元で看板の方向へを左折して細い道を走ること三分。目指すハドスペン村に到着。2時からなので人影もなく看板のみが立っている。受付の家の主人と思われる人が出て来て、私たちの事情を説明してみたが2時からだから出直してこいとどうしてもダメとすげなく断られた。意外と時間にうるさい英国では《そこを何とか》という日本人的発想は通用しないようだ。  あ、違うか私たちの方が...悪うございました。
ステキな個人の庭を横目にここまで来たらあきらめ切れず、目当てのもうひとつの庭を巡った後、Uターンすることになった。行程的には厳しいけれど6つのオープンガーデンの誘惑には勝てなかった。

★ 初めて本場の個人のオープンガーデンの自然な姿を見ることが出来た

果たして2時50分頃ハドスペン村に戻り入場券を買った。クリームティー(スコーンと紅茶)付きで5ポンドだ。さっき断られたおじさんが「やあ!来たのか!」とフレンドリーに迎えてくれた。とにかく個人の家のオープンガーデンは初めてなので心が躍る。渡されたマップを参考に各お庭を廻った。
オープン・ガーデン…この日ばかりは誰もが歓迎され、庭のオーナーさんはにこやかに出迎えをして、庭の案内のリーフレットを配ったり、植物の説明をしたりしている。お客さんは庭の苦労話を聞いたり、植物について質問をしたりしている。こんなことがごく自然に各庭で繰り広げれている。そして近所の人たちが総出で助け合って、駐車場への誘導、交通整理、VILLAGE HALLでは女性たちがクリームティの接待をしている。果ては十歳くらいの子どもまでがエントリーチケットに付いているお茶の半券の切符もぎをしている。またハーブなどの苗も格安で販売しており、まさに手作りの暖かさが伝わってきて和やかな気分になった。

Orchard Stables.

オーナーのChamberberlainさんが案内をしてくれた。話をするうちに彼は現役時代はロンドンに住んでいて、リタイア後にこの村にやって来たそうだ。どうやってこのオープンガーデンを知ったのかと聞かれたのでハドスペン・ガーデンに行ったら看板が目に入ったので来たんだと言った。ツアーか?と聞かれたので、いや個人旅行でレンタカーで庭めぐりをしていると伝えた。この村のオープンガーデンに来る日本人は大変珍しいと言っていた。後はなんだかわからないが庭の説明を少ししてくれた。
”^_^”英語力が足りないよ〜


←洗練された雰囲気のエントランス

正真正銘のキフツゲート・ローズ →
(ロサ・フェリペス・キフツゲート)              
高低差を生かした変化に富んだお庭です
階段を上りつめるときの期待感がとても楽しい

Hadspen Farm.


こちらは1エーカーの庭を5つのエリアに分けてまったく違う雰囲気のお庭になっています。右は自然の小川の流れるロックガーデン(東側)

下の2枚は南側の新しく作られた部分です
庭を改修してまだ2年ですが、新旧入り混じって
美しい調和を見せています。


Hadspen Valley House
オーナーのお話を聞くことが出来なかったものの、微妙な色使いがすばらしくコテージガーデン風の植栽はここが群を抜いて美しかった。
この日のためにと細部まで手入れの行き届いた、心のこもった個人のお庭を見ることが出来て本当に良かった。有名庭園めぐりとはとは一味もふた味も違うすばらしい体験をした。

そしてはっと気が付いて見るとカメラを持って走り回っているのは日本人の私たちだけだ。英国人たちはカメラさえ持っていない。彼らにとってガーデンめぐりとは楽しい憩いの場であり、夫婦仲良くお気に入りのベンチに座って至福の時をすごす癒しの空間であるようだ。
ここでお話の出来たオーナーさんたちはすべてロンドンで現役時代を過ごし、田舎暮らしに憧れて定年退職後にこの村に住みついた人ばかりだった。はなしには良く聞いていたが本当だったんだと改めて実感した。

印象的だったエピソードをひとつ
4番のRing Houseの出口でひとりの貫禄のある老婆に声をかけられた。「隣のハドスペン・ガーデンは行ったかい?あそこの4ポンドの入場料より、この村の5ポンドの方がよっぽど価値があるだろ?」と
「もちろん!」と大爆笑だった。

Village Hall(ここでクリームティーの接待と苗の販売があった
小さな旗などで飾りつけが施されている。まさに手作りといった感じ。
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